失礼にならない年賀状の書き方と注意点(前編:裏面の書き方)

暮らしのマナーやお作法

こんにちは、いまおい きよです。

みなさんは昨年、年賀状は出しましたか?
私は年々減ってきてはいるのですが、元旦に届くように出せました。

昨年は何となく、年賀状の書き方を調べてみたところ
知らなかった事も多々ありました。
友人や家族、親族に宛てるものは多少フランクでも良いかと思いますが、
目上の方や仕事関係の方、上司や恩師の方などには失礼にならないように書きたいですよね。

今回は、失礼にならない年賀状の書き方を中心に
今年以降の為に覚え書きとして注意点を、前編後編に分けて記していこうと思います。

前編:裏面(文面)の書き方 (この記事です)
後編:表面(宛名)の書き方 (別の記事にジャンプします)

#1.デザインは縦書き?横書き?

え、そこから!?って感じですよね。
実はお相手によっては失礼にあたる場合があるそうなのです。
それが横書きのデザイン。
相手が仕事関係の方、目上の方、会社の上司の方やお世話になった恩師の方へ
横書きで出すのはNGだそうです。
受け取った方が、年賀状は縦書きが常識だ。と考えている方であるならば
横書きのデザインは非常識と捉えられてしまうそうです。

また、家族写真やお子様の写真の年賀状も
家族ぐるみで仲良くしている上司の方でしたらOKですが、基本的にはNGという事です。

#2.賀詞はどうする?謹賀新年?迎春?

賀詞(がし)とは、お祝いの言葉で例えば年賀状では、
一文字で、寿、福、賀、春、禧、春など
二文字で、賀正、迎春、寿春、賀春など
四文字で、謹賀新年、恭賀新年、謹賀新春など
文章では、あけましておめでとうございます など
英語で、HAPPY NEW YEAR などになります。

年賀状に限らず、お祝いの言葉を賀詞と言います。

この賀詞の選び方にも、目上の方に送る場合に失礼にあたるものがありました。

目上の方に向けた賀詞は
四文字で、謹賀新年など
文章では、謹んで初春のお慶びを申し上げます、謹んで年頭の御祝詞を申し上げます
など少し堅めの文章が良いそうです。

親しい間柄の方には
一文字や二文字、文章であけましておめでとう
英語でHAPPY NEW YEARなどラフな感じでOK

ただ、気をつけたい注意点は
英語の時に「A HAPPY NEW YEAR」というのは間違いという事!
これは「よい新年を」という意味になってしまい
日本語で言う「よいお年を」というのと同じ意味合いになるそうです。

また、句読点をつけない。というのも注意点です。
こちらに関しては次の添え書きでご説明します。

#3.添え書きで注意したい事

添え書きとは、
手紙や文書の終わりに付け加えて書くことです。

重複について

例えば、選んだ年賀状のデザインにすでに「あけましておめでとうございます」
などの賀詞が含まれているならば、さらに自分で手書きで
「あけましておめでとう」と書くのは重複してしまう事になります。

他にもやってしまいそうな重複の注意ポイントがありましたので掲載しておきます。

NG例▶︎新年明けましておめでとうございます
→新年と明けましての意味が重複しています。
OK▶︎明けましておめでとうございます

NG例▶︎〇〇年 一月 元旦
→元旦は一月一日の朝という意味なので、意味が重複しています。
OK▶︎〇〇年 元旦
※1月1日に届かないことが想定される場合は「元旦」は使わず、「正月」「一月」などと入れましょう

句読点について

もともと句読点は「子どもが読みやすいように」と使われ始めた記号であるため、相手に敬意を示す挨拶状や賞状で用いることは失礼にあたるそうです。
また、慶事に「区切りをつけない」という縁起を担ぐ意味もあるそうです。

ですので、手書きのメッセージを添える際は区切りのいいところで行を変えれば、句読点を使わなくても読みやすい文章が書けます。
また手紙の書き方全般に言えることですが、単語の途中で行を変えるのはNGです。

忌み言葉に注意

忌み言葉とは、
忌みはばかって使用を避ける語で、一般的には以下の語があります。
 死、血、無(梨も含む)、摩、魔、切、去(猿も含む)、終、割、悪、戻、朽、壊、敗、破、崩、別、離、戻、帰、飽、滅、苦、往、逝、痛、冷、散、悲、流、重、浅、薄、嫌、疎、褪、倒、消、詰、負、失、寂、弱、枯、閉、倒、病、衰、折

年賀状につい使ってしまいそうな例を掲載しておきます。
NG例▶︎去年
OK▶︎昨年、旧年

内容について

さて、添え書きに何を書きましょう。
ここでもまた注意が必要です。
年賀状はハガキですので、その方だけでなく家族全員が見る可能性があります。
また、新年ですので暗い話題やデリケートな話題は避けた方が良いですよね。
亡くなった方の事や、赤ちゃんを楽しみにしていますなども相手のプレッシャーになる事もありますので、避けた方が良いと思います。

日頃お世話になっているお礼や今年の抱負、今後の親交を願う言葉などが良いかと思います。
年賀状だけの連絡になっている知人・友人へは、近況報告や家族の様子などを添えるのが良いかと思います。
「今年こそ会いたいね」が毎年の年賀状に書かれていると社交辞令のような気がしてしまいますので、なかなか会えない相手なのであれば

「ご無沙汰してますがお変わりありませんか
こちらは相変わらずの毎日です
本年がお互いにとってよい年となりますように」

などの文章にしても良いかと思います。

◇◇◇

今後も変わらぬ関係を築くためにも、マナーを守った年賀状を出して
お互いに気持ちよく新年を迎えられたらいいですよね。

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